さめないすーぷ

香辛料について


[カホクザンショウ]
歴史に見られる名称
漢の『爾雅』の「釈木」に見える古名に檓(き、ピンイン huǐ)、大椒(だいしょう)がある。
前漢の馬王堆漢墓(zh)から出土した医書に椒と称し薬用に供されていた[1]。
後漢代の『神農本草経[2]』中巻木部中品[3]に秦椒(しんしょう)、中巻木部下品[4]には蜀椒(しょくしょう)の名称がみられる[1][5]。
後漢の『説文解字』には椒の異体字である「茮」(ショウ、jiāo)の字体で収載されており、「茮莍也」との説明がある。
北魏の『斉民要術』は「植椒編」を設け、栽培、利用についての記述がある。
明の『本草綱目』「果之四[6]」に秦(秦嶺山脈)に産が始まる花椒と注記した秦椒[7]と、蜀椒[8]を載せている。前者の別名を大椒とするが、いずれも産地名と組み合わせた言い方であり、別種であるかどうか不明。産地名を付けた言い方には、他に巴椒(はしょう)、川椒(せんしょう)、南椒(なんしょう)、漢椒(かんしょう)などの名がある。『本草綱目』は蜀椒の別名として点椒(てんしょう)も載せている。なお、現代中国語の「秦椒」にはトウガラシの意味もある。


特徴


形態
雌雄異株、樹高は7mほどになる。枝には鋭い棘が2本ずつつく。葉は互生、奇数羽状複葉。長さ8-14cmほど。5-11対の小葉は1-2cmの楕円形で縁は鋸歯状。裏は表に比べ白っぽい。花は、3月-5月頃開花し、直径4-5mmで黄緑色。果実の直径は4mm程度。はじめ緑色であるが7-10月ごろに赤く熟し、裂開して中の黒い種子が落下する。


害虫
サンショウ属を含むミカン科の木にはアゲハチョウの幼虫が付くことがある。アゲハチョウの幼虫は大食であり、小さな株なら一匹で葉を食べつくし丸裸にされてしまうこともあるので注意が必要である。


分布
東アジア原産。中国では黒竜江省から広西チワン族自治区まで広く分布する。四川省、河北省、山西省陝西省甘粛省河南省などが主産地。

Wikipedia「カホクザンショウ」より