さめないすーぷ

スープ料理によく使われる食材:バターについて


バターとは、乳を原料とした食用油脂で乳製品のひとつである。バター (butter) という語は ラテン語: butyrum を元としており、牛のチーズを意味する ギリシア語: boutyron を由来としている。漢語では牛酪。
牛乳を原料とするのが一般的である。乳中の脂肪分を凝固させて作り、常温ではわずかに黄色味をおびた白色の固体である。100gのバターを作るために原料乳は約4.8リットル必要とされる。ビタミンAをはじめ各種ビタミンや栄養素を豊富に含んでいる。
日本では近年、低脂肪乳が好まれるようになり、副産物の乳脂肪は生産過剰気味と言われていたが、2007年末から乳牛の生産調整などの悪条件が重なり、バター不足が発生している。詳細についてはバター不足を参照のこと。


『聖書』や『マハーバーラタ』(乳脂として)にも記述が存在するのでその時代には存在していたとされるが、容器に入れた生乳が偶然揺れただけでもバターは出来る為、起源は不明。少なくともメソポタミア文明の時代には存在していた。バターが作られだした当初は皮製の袋に生乳を入れて木に吊るし、それを棒で打って揺すって作っていたと見られる。バターは古代ギリシア時代にスキタイから西洋に渡ったようだが、野蛮人の食べ物と見られた事、オリーブオイルが普及していた事、チーズと違い保存性が無い事などから、西洋では髪や体に塗る薬、化粧品、潤滑油として、ごく一部で使われていた。村上信夫によれば、化粧品だったバターを世界で初めて食したのはユリウス・カエサルであるという[1]。
その後、次第に食用としてのバターは普及し始めたが、やはり野蛮人の食べ物と言う見方は変わらず、貧しい者の食べ物とみなされていた。9世紀頃にフランスで本格的に食用として利用されだすと、ようやく貴族もバターを食べ始めたのだが、現在でもヨーロッパではオリーブオイルが主流の地域とバターが主流の地域がはっきりと分かれている。基本的に、バターを保存しやすい寒冷な土地でバターが普及していると見てもいい。それ故、スカンジナビアでは少なくとも12世紀頃にバターの輸出が始まった。16世紀に四旬節の期間中にバターを食べてもいい事になり、これがきっかけで貴族がバターを食べる事が更に一般的になった。

Wikipedia「バター」より