さめないすーぷ

香辛料について


●ケシ
播種後半年ほどで開花する。通常は前年の秋に播種するので開花期は4-6月ごろになる。花は茎の先端に一つだけ付き、つぼみのときは下向きで開花と同時に天頂を向く。また2枚あるがくは開花と同時に脱落する。一日花であり翌日には散る。大きさは10-15cmと草丈に比較して大きく、芳香にはほど遠い、悪臭に近いひどい臭いがする。花弁は一重咲きの品種では4枚で、色は基本色として紅、白、紫があり青と黄はない。単色の品種も多いが、園芸種はこれらの中間や、これらが混じった絞りなど様々な変化を見せる。だがOpium poppyは基本色に黄を欠くことから、他のpoppyには多い黄やオレンジ系の花を作ることは不可能である。八重咲きの品種では花弁の縁が細裂するものがある。なおアヘン採取用に品種改良されたOpium poppyはどれも一重咲きである。
花が枯れて数日すると、芥子坊主と呼ばれる独特の形の鶏卵〜握りこぶし大の果実を実らす。この芥子坊主の形も品種によって真球に近い球形や楕円球形と、様々に変化する。八重咲きなどの園芸種も結実するが、実の大きさやモルヒネ含有量はアヘン採取用の品種には遠く及ばない。どの品種も未熟果の表面に浅い傷をつけると麻薬成分であるモルヒネを含む白色〜淡紅色の乳液が浸出し、しばらくすると粘性を示し黒化する。これをへらでかき集め乾燥したものが生アヘンである。果実が熟すと植物体は枯死し、熟した果実の天頂に穴があき、径 0.5mm に満たない微細な種子が飛び出す(とても小さいことを「ケシ粒のような〜」と表現するのは、これが由来)。種子は腎形であり、表面には網目模様があるが、肉眼では確認しにくい。色は品種により白から黒まで変化するが、食用に売られているものは象牙色と黒[3]が多い。

Wikipedia「ケシ」より