さめないすーぷ

スープ料理によく使われる食材:卵について


鶏卵以外の食用卵の種類
日本においては、卵といえば、鶏卵を指すことが多く、一般に入手しやすい鳥類の卵としては他にウズラの卵ぐらいしかないが、中国ではアヒルの卵もごく一般的で、他にハトの卵もあり、用途に応じて使い分けられている。国や地域によってよく使われる卵の種類は異なり、カモ、ガチョウ、ダチョウ、カモメ、ホロホロチョウ、キジ科、エミューなどさまざまな卵が使われる。


構造と規格
鶏卵は卵殻、卵白、卵黄から成る。卵殻は主に炭酸カルシウムから成る多孔質の殻で、外部から酸素を取り込み、胚の呼吸によって生じた二酸化炭素を放出できるようになっている。卵殻の内側には卵殻膜と呼ばれる薄皮がある。
卵白は粘度の高い「濃厚卵白」と、粘度の低い「水様卵白」から成る。
卵黄はひも状の「カラザ」(卵帯)によって卵の中心に固定されている。カラザは日本語で「殻座」あるいは「殻鎖」と書かれることもあるが、実際はラテン語の「chalaza」の音写であり、漢字での表記は当て字。生食の際には「消化が悪い」等の理由で除去される場合もあるが、その成分は通常の卵白とほぼ同じであり、消化のスピードに留意するほどの違いはない。その内部には通常の卵白にはないシアル酸が豊富に含まれている。卵黄の中心付近には、直径5mm程度の「ラテブラ」(latebra)と呼ばれる組織がある。「ラテブラ」はゆで卵にしても完全には固まりきらないという性質がある。なお、卵黄は肉眼では液状のように見えるが、顕微鏡等で拡大すると「卵黄球」という粒状の物体が集まったもので出来ていることが分かる。加熱した卵特有のわずかに粒立ったような舌触りやぽろぽろと崩れるさまは、この卵黄球によるものである(ただし卵黄球自体は卵生生物に共通するものであり鶏卵のみの特徴ではない)。卵黄球は衝撃に非常に弱い(10センチ程度の高さから落下しただけで潰れてしまう)ため、ショックを与えずに加熱調理するとほどけるようなふんわりとした食感の黄身に、逆にショックを与えるとねっとりとした食感の黄身になる。卵黄球の数はサイズの大小に関わらずおよそ180万とされている。

Wikipedia「鶏卵」より