さめないすーぷ

スープ料理によく使われる食材:ジャガイモについて


各国とジャガイモのかかわり


ドイツ
ドイツ料理にはジャガイモが多用される。ドイツでジャガイモが普及したのはプロイセンである。プロイセンの支配地であるブランデンブルク地方は南ドイツなどとは違い寒冷で痩せた土地が多くしばしば食糧難に悩まされた。そのため荒地でも育つジャガイモは食糧難克服の切り札とみなされ、フリードリヒ2世が栽培を奨励した。しかし、他のヨーロッパ諸国同様不恰好な外見から人々から嫌われたため、フリードリヒ2世は自ら範を垂れ、毎日ジャガイモを食べたという。
また、ドイツでは通常ゆでたジャガイモは潰して食べる習慣があるため(ジャーマンポテト)、第二次世界大戦中、フランスに潜伏したドイツのスパイがレストランでジャガイモを潰して食したためスパイであることが露見したなどのジョークが存在する。


フランス
フランスでは、プロイセンの捕虜時代にジャガイモを知った農学者アントワーヌ=オーギュスタン・パルマンティエ(Antoine-Augustin Parmentier)の提言により、ルイ16世が王妃マリー・アントワネットにジャガイモの花を飾って夜会に出席させると、貴族は関心を持った。
しかし食用としては他の国々の例に漏れず、当初は民の間で嫌われた。ジャガイモを国に広めたいと思ったパルマンティエは一計を案じ、王が作らせたジャガイモ畑に昼間だけ衛兵をつけて厳重に警備した後、夜はわざと誰も見張りをつけなかった。王がそこまで厳重に守らせるからにはさぞ美味なのだろうと考えた民の中から、夜中に畑にジャガイモを盗みに入る者が現われた。結果的に、パルマンティエの目論見通りジャガイモは民衆の間に広まって行ったという話が残っている。
このことから、以降フランスのジャガイモ料理には「パルマンティエ」の名が付くようになった。特に、牛挽肉とマッシュポテトで作るキャセロール「アッシ・パルマンティエ(Hachis Parmentier)」が有名。

Wikipedia「ジャガイモ」より