さめないすーぷ

スープ料理によく使われる食材:ジャガイモについて


品種


ラセット・バーバンク
英名は"Russet Burbank potato"。1875年にアメリカの種苗家ルーサー・バーバンクが開発した『バーバンク』の突然変異により1910年頃に誕生。"Russet"は、「ザラザラした」という意味で、芋の表面の特徴にちなむ。大きくなるためフライドポテトに向き、日本へも加工品が多く輸出されている。
日本では環境の違いから収量が得られず[36]栽培されていないため、専ら加工品の輸入に頼っている。


シンシア
英名は"Cynthia"。フランスのジャガイモ育種・販売会社であるGermicopa社により品種改良され、1996年に登録された品種。日本では2003年2月に品種登録された。 他の品種と比べ卵形のシンプルな形状をしており、貯蔵性に優れ煮物にしたときの煮崩れが少ないなどを理由に人気がある。


各国とジャガイモのかかわり
16世紀に南米からヨーロッパにもたらされたジャガイモは当初はその見た目の悪さ(現在のものより小さく、黒かった)からなかなか受け入れられずにいた。さらに民衆は、ジャガイモは聖書に載っておらず、種芋で増えるという理由で「悪魔の作物」として嫌った。
しかし、ヨーロッパで栽培される主要な作物よりも寒冷な気候に耐えること、痩せている土地でも育つこと、作付面積当たりの収量も大きいことから、17世紀にヨーロッパ各地で飢饉が起こると、各国の王は寒さに強いジャガイモの栽培を広めようとした。とくに冷涼で農業に不適とされたアイルランドや北ドイツから東欧、北欧では食文化を変えるほど普及した。また西洋のみならずアメリカ合衆国など北米地域や日本など、アジア地域にも普及し、ジャガイモが飢餓から救った人口は計り知れないといわれる。2005年にはジャガイモの原産地の一つであるペルーが国連食糧農業機関(FAO)に提案した「国際イモ年(IYP International Year of Potato)」が認められ2008年をジャガイモ栽培8000年を記念する「国際イモ年」としてFAOなどがジャガイモのいっそうの普及と啓発を各国に働きかけることになった。

Wikipedia「ジャガイモ」より