さめないすーぷ

スープ料理によく使われる食材:牛乳について


牛乳(ぎゅうにゅう、英: milk)は、ウシの乳汁である。
生乳もしくは脱脂粉乳として市場に供給され、さらにこれを原料として作られた嗜好飲料(いわゆるコーヒー牛乳、イチゴ牛乳フルーツ牛乳レモン牛乳など)をいうこともある。


タンパク質、カルシウム 、脂肪、必須アミノ酸(ヒトにとっての必須アミノ酸)などの栄養成分が豊富に含まれる。
水分中に離散している脂肪やカゼイン(タンパク質)の微粒子が光を散乱して白く見える。コロイドのチンダル現象の好例として、理科の教科書などで引き合いに出される。
牛乳を温めると表面に膜が張るが、これをラムスデン現象と呼ぶ。


世界史における乳および牛乳
食物としての乳の利用は、動物の家畜化とともに始まった。ウシの乳が飲料として最初に利用されたのは中東においてである。ヤギ、ヒツジが家畜化されたのも、紀元前9000年 - 紀元前8000年頃の中東であった。ヤギと羊は反芻動物であって、乾燥した草を食べることに適応した哺乳類である。このような草は、人間にはそのまま利用できないが、蓄積が容易である。当初、動物の飼育は、食肉および衣服製作のために行われたと思われる。しかし、後に、耕作されていない草地を食料源として利用するためには、より効率的な酪農という方法が存在することが明らかになった。ある動物を肉のために殺すとする。その栄養価は、例えばその動物から1年間に採れる乳と同等かもしれない。しかし生きていれば、その動物からはさらに何年もの間、乳が採れるし、1頭丸々の肉と違って、乳は1日1日にちょうど利用しやすい分量だけ使うことができるのである。
紀元前7000年頃、トルコの一部でウシの遊牧が行われていた。新石器時代ブリテン諸島で乳が利用されていた証拠が見つかっている。チーズとバターの利用はヨーロッパ、アジアの一部、アフリカの一部に広まった。ウシの畜養はもともとユーラシア的な習慣であったが、 大航海時代以降、世界に広がるヨーロッパ諸国の植民地に導入された。
日本同様に、例外的に牛乳の飲用が普及しなかった国としては、中国が挙げられる。金によって監禁された欽宗の悲劇として、茶を飲ませてもらえず、牛乳(という粗末なもの)を与えられたというエピソードが存在する。ただし日本同様、現在の中国でも酪農と牛乳は一般に普及している。
今日、世界的にウシの乳(牛乳)がひとつの産業として大規模に生産されている。先進国では、自動化された搾乳設備を持つ酪農業者によって、その大部分が生産されている。牛の品種のあるものは、ホルスタインのように、牛乳生産量の向上に特化して改良された。マクジーによれば、アメリカ合衆国の乳牛の90%、イギリスの乳牛の85%がホルスタインである。アメリカの代表的な乳牛品種は、ホルスタインのほか、エアシャー、ブラウンスイス、ガーンジー、ジャージー、ミルキング・ショートホーンなどである。今日、乳製品と牛乳の生産量が最も大きい国はインドで、これにアメリカと中国が次ぐ。

Wikipedia「牛乳」より