さめないすーぷ

スープ料理によく使われる食材:バターについて


性質
バターに含まれる脂肪酸は様々な種類がある。(融点がバラバラな脂肪酸が含まれている。)ただし、パルミチン酸が3割弱、オレイン酸が4分の1弱、ミリスチン酸とステアリン酸が1割強を占めており、以上の4種で、バターに含まれる脂肪酸のほぼ75%を占めている。このため、次のような性質を持つ。
酸化によって劣化する。
冷蔵庫等で冷やすと、バターナイフで切るのに多少力が要るほど固くなる。
15℃前後になると、可塑性のある状態となる。
室温(20℃程度)にすると、固体脂指数が15%に近づき、十分に柔らかな状態となる。パンに塗ったり、洋菓子を作る際にはこの状態がよく使われる。
30℃前後になると、融解が始まる。
40℃に近づくと、固体脂指数は0%、つまり完全に液体となる。なお、この液体になった状態のバターを「溶かしバター」と言う。
溶かしバターを凝固しない温度で放置すると、乳脂肪以外の蛋白質など(乳漿)が底に沈む。上澄みは透き通った黄色っぽい色をしており、これを「澄ましバター」と言う。澄ましバターは、通常のバターでは風味が強すぎるような場合に使われる。
独特の香りを持つ。なお、醗酵バターの香り成分としては、ジアセチルなどが知られる。


製造方法
牛乳からクリームを分離する。
攪拌機にいれて攪拌し、脂肪のかたまりをつくる。
冷水で洗浄し、脂肪分以外のバターミルク(Buttermilk)を除去する。

乳脂肪分を細かくしてコロイド状に分離を防ぐための均質化(Homogenization)の工程を経ている牛乳についてはクリームを分離することができない。日本で市販されている牛乳については「ノンホモ(ジナイズド)」等の表示がない限り均質化を受けており、牛乳から作ることは困難である。
ミキサーで撹拌すると瓶に入れて振るよりも手早くできる。また、ホイップクリーム(Chantilly cream)をミキサーで製造中に、過度の撹拌のために脂肪分が固まることがある。

Wikipedia「バター」より