さめないすーぷ

テキサス州本来のチリには、トウガラシ以外の野菜は入らない。肉は牛肉または仔牛肉が好まれ、ペカン大に切るか粗挽きにして用いる。煮込んだいんげん豆(フリホレス)をつけあわせることはあるが、豆をチリに入れるのは邪道とされる。

オハイオ州シンシナティの名物チリは、マケドニアからの移民が1920年代に考案したものである。普通のチリよりも汁気が多く、シナモンで風味をつけてあるため味も独特である。ホットドッグやスパゲッティの上にチリコンカーンをかけて食べる点が特徴で、チリとスパゲッティだけの組み合わせをトゥー・ウェイ(2-way)、これにおろしたチェダーチーズ、豆、刻みタマネギのどれかをトッピングするとスリー・ウェイ、どれか二つをトッピングするとフォー・ウェイ、3つ全てトッピングするとファイブ・ウェイと呼ばれる。

ベジタリアン・チリあるいはチリシンカーン(chili sin carne)は、肉の代わりに豆を主体としてタンパク質を補ったチリである。色々な野菜を刻んで加えたり、数種の豆を加えて味に変化をつけることが多い。

ホットドッグに豆の入らないチリをかけたチリドッグや、ナチョスのトッピングとしても人気がある。ルイジアナ州に近い米作の盛んなテキサス州東部では、ガンボの食べ方と似た、炊いた白飯にチリをかける食べ方がある。チリにマカロニなどショートパスタを加えたチリ・マック(chili mac)はアメリカ軍のMREのメニューの一つでもある。

材料
豆(乾燥したものや水煮缶詰を使用しても良い)…カップ1
牛挽肉…300グラム
タマネギ… 1個
ホールトマト缶詰 … 1缶(450グラム入り)
ニンニク… 1片
オリーブ・オイル … 大さじ2
塩、コショウ …少々
白ワイン…カップ 三分の一
チリパウダー … 適量、またはオレガノ、クミンシード、パプリカ、チリペッパー、カイエンペッパー… 各大さじ1

作り方
豆を1時間程、水に浸して戻す。(水煮缶を使用する場合は省略)
微塵切りにしたニンニクを、香りが出るまでオリーブオイルで炒める。
2に牛挽肉を加えて炒め、色が変わったら塩、コショウを振り、微塵切りのタマネギを加えて炒め合わせる。
1の豆、香辛料類、塩大さじ1を3に加え、全体をなじませる。
4に水2カップと白ワインを加える。
ホールトマトを加えて、豆が好みの固さになるまで中火で煮る。
Wikipedia「チリコンカーン」より