さめないすーぷ

スープ料理によく使われる食材:キャベツについて


大正時代に品種改良が進められ、寒冷地に適することから、栽培は北海道のほか、東北地方や長野県で拡大したが、洋食需要が限られた戦前にはそれほど普及しなかった。戦後、食糧増産と食の洋風化が相まって生産量は急激に増加し、1980年代にはダイコンと並ぶ生産量となった。
これ以前にも、江戸時代前期にオランダから持ち込まれ、一部で栽培されていたとみられる。貝原益軒が1709年(宝永6年)に出版した『大和本草』にはオランダナ(紅夷菘)として「葉は大きくて艶がなく白っぽい。花はダイコンに似る。おいしい。3年で花が咲き、カブの仲間である」と紹介されている。しかし食用として広まることはなく、むしろ観賞用としてハボタンを生むこととなった。また、ハボタンがケールの品種であることから、渡来したのはキャベツではなくケールだったと考えられる。


結球
キャベツに限らず、結球する野菜は葉の成長ホルモン(オーキシン)が裏側に偏ることでその形態をとる。
一般に流通しているグリーンキャベツの場合、外葉が18 - 21枚になってから結球が開始し、葉序に従い螺旋状に茎頂を包む。結球時、茎はほとんど伸長せず、短縮茎となる。
断面を見ると、中心に近い葉ほど内側を向いているが、これは外側が先に育ち、内側はその後から出葉するため次第に混んでくるためで、消費者が店頭でキャベツを選ぶ際に、大きさではなく重さで選ぶのはこのため。

Wikipedia「キャベツ」より