さめないすーぷ

スープ料理によく使われる食材:牛乳について


疾患との関連



乳製品をたくさん摂取しても、あまり摂取しない人と骨折のリスクは変わらないが、乳製品の摂り過ぎは前立腺癌や卵巣癌のリスクを高めると言われる。日本の国立がん研究センターが4万3000人を追跡した大規模調査でも、乳製品の摂取が前立腺癌のリスクを上げることを示し、カルシウムや飽和脂肪酸の摂取が前立腺癌のリスクをやや上げることを示した。 世界がん研究基金の報告の中で摂取が推奨されていない。 アメリカ合衆国上院栄養問題特別委員会報告書では、日常摂取量の牛乳たんぱく=カゼインで癌細胞が劇的に促進させることが科学的に証明されている。


骨折
NHSなど、アメリカ、イギリス、スウェーデンでの7つの前向きコホート研究で、カルシウム摂取量が増加しても骨折率が低下していない。牛乳1日2杯の飲用は大腿骨頸部を骨折するリスクを上げる。
ハーバード大学の公衆疫学部は、乳製品は骨粗鬆症と大腸癌の危険性を低下させる一方で、前立腺癌と卵巣癌のリスクを上げ得るとして、乳製品以外のカルシウムの摂取源として コラードチンゲンサイ、豆乳、ベイクドビーンズ を挙げている。


放射線障害
主に牛が食べた飼料(牧草など)に含まれる放射性物質が牛の体内で生体濃縮されるため、牛乳などの摂取による内部被曝の危険性がある。 チェルノブイリ原発事故ではウクライナの子供に多くの甲状腺癌患者が現れ問題になったが、(海藻などの摂取量が少ないため)もともとのヨウ素摂取量が少ないところへ、高濃度の放射性ヨウ素に汚染された牛乳を飲み続けていたことも一因とみられている。 ポーランドは国内での牛乳を禁止して、すべて輸入粉ミルクに変えたため、ポーランドでは甲状腺癌の増加がなかった。


俗説、その他
・「牛乳はよく噛(か)んで飲んだ方が消化にいい」と言われることがある。そもそも乳糖を分解する酵素は腸液に存在し、唾液には含まれないため、噛む事で直接的に吸収率が高まるわけではない。しかし、噛む様にして飲むことで、少量ずつ消化管に送ること、また、冷たい牛乳を体温で温めることにより、消化管への負担を減らすことで、乳糖をうまく分解できるようになるとも言われている。
・日本では、公衆浴場や鉄道の駅等において、牛乳瓶に口をつけて牛乳を飲む際に、腰に手を当てて飲むことがひとつの様式と認識されている。
・女性は牛乳を良く飲むと胸が大きくなるという俗説があるが、科学的根拠はほとんどない。但し、収穫量を上げる為に乳牛に人工的に投与された成長ホルモンの影響があるという説もある。
・酒を飲む前に牛乳を飲むと悪酔いしないと俗にいわれる。これについて牛乳が胃に膜を作るからだと説明されることが多いが、事実と異なる。牛乳には脂肪とタンパク質が含まれているが、前者が胃の蠕動を抑え、後者がアルコールの代謝を助けている。
・特別牛乳など均質化(ホモジナイズ)を行っていない(ノンホモ)牛乳では、瓶詰めから数日経つと白いトロリとしたバター状のものが浮くが、一般の牛乳や低脂肪乳、加工乳には見られない現象である。搾乳された後、均質化処理をしていないため、粒子の大きな脂肪球が壊されず、そのまま残っているためである。この浮いたものが本来の意味でのクリームであり、遠心分離を用いる近代工業的な製法が普及する前は、クリームとはこのように生乳を静置して表面に浮上するものを採取したものであり、これを撹拌して脂肪球をさらに大きくしたものがバターである。 

Wikipedia「牛乳」より