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スープ料理によく使われる食材:味噌について


ミソの表記と呼び名の語源は、末醤で、これが未醤と誤って書かれ、やがて味醤、味曽、味噌と変化したものであることは、「倭名類聚抄」(934年頃)や「塵袋」(1264〜87年頃)という辞書に書かれている。「大宝令」(大宝元年 701年)の「大膳職」条では、末醤で、他に味醤、美蘇の字もすでに見える。 藤原京(700年前後)の遺跡からは、馬寮(官馬の飼養などを担当する役所)から食品担当官司に醤と末醤を請求したものとして、表は「謹啓今忽有用処故醤」、裏には「及末醤欲給恐々謹請 馬寮」と書かれた木簡が発掘されている。
中尾佐助は中国の豆豉(浜納豆に類似)や乾醤(カンジャン)、朝鮮のテンジャンなどと味噌を比較し、朝鮮では「メジュ」と呼ばれる中間製品である玉麹からテンジャン(味噌)とカンジャン(醤油)が作られ、日本でも味噌玉という中間製品から味噌が作られる風習が残っているといった味噌とたまりに関する類似点を指摘、日本の味噌は直接には朝鮮半島から伝来し、メジュが日本に伝わって味噌となったとされるという見解を紹介している。


味噌はJASでは「みそ」と表記され、次のように分類される。
みそ
米みそ - 大豆と米を発酵・熟成させたもの。
麦みそ - 大豆と大麦又ははだか麦を発酵・熟成させたもの。
豆みそ - 大豆を発酵・熟成させたもの。
調合みそ - 上記の各みそを混合したもの。または、その他のみそ。


赤味噌白味噌の違いは、大豆や麹のたんぱく質と糖分によるメイラード反応により生まれ、主に熟成期間に由来する。赤味噌は、1年以上熟成させたものであり、そのため塩分濃度が高い。熟成期間が長いので、メイラード反応が進み褐色の色が付く。白味噌は、塩分濃度が低く熟成期間が数ヶ月と短い。熟成期間が短いので色が白く材料の麦などの粒子が残るものもある。その他メイラード反応を抑えるために、大豆を蒸すのではなく茹でたり、麹の種類や、量を調節するなどの方法がとられる。
赤味噌は塩分濃度が高く塩辛く、熟成期間が長いのでコクがある。白味噌は塩分濃度が低く麹の糖分により甘い。赤味噌は、東北地域(米)・中京地域(豆)を中心に作られている。豆は糖分が少なくアミノ酸の材料である蛋白質が多く含まれているので、豆からは主に赤味噌が造られている。中京地域の一部では、黒い八丁味噌も含め赤味噌と呼び、その味噌汁を赤だしとよぶ。

Wikipedia「味噌」より