さめないすーぷ

どんなに醸造の技術が進歩しても良いワインを作るのは良いブドウのみ。そのためブドウ作りは醸造以上に重要であると言える。ワインに使われるブドウの種類は基本的にはヨーロッパ種(学名:Vitis vinifera)である。品種はサルタナ(トンプソン・シードレス)種などごく一部に生食用に使われるものもあるが、ほとんどはワイン専用である。一般にワイン専用のブドウは生食用のブドウよりも粒が小さく、皮が厚く、種が大きく、甘みと酸味がより強い。主なものにカベルネ・ソーヴィニヨンメルローなどがある。どのブドウをどの程度使うかは味の特徴を決定する大きな要因である。現在ワイン用ブドウとして作られる品種のほとんどがヨーロッパ種であるので、ワイン用ブドウの生育に適した気候は地中海性気候等のヨーロッパの環境に準じたものとなる。
気候に続いて土壌も重要な要素である。土壌に関してはカリフォルニアのように、あまりに栄養豊富でおまけに深いと樹が繁り過ぎてかえって良いブドウが作りにくい。たとえ土地が痩せていても、水はけが良くて、ブドウが深くまで根を張ることができる程度に土が硬くなければ、ブドウの栽培には都合が良い。土壌の中の栄養素もまた味の特徴として出ることがある。しかしその栄養素のブドウへの取り込みは台木の種類にも影響される。これらにブドウが栽培される畑の日当たりや局地的な気候などの要素を加え、それを一くくりにして「テロワール」と呼ぶ。
Wikipedia「ワイン」より