さめないすーぷ

ブイヨン(仏:Bouillon)とはフランス料理において用いられる出汁のうち、主としてポタージュやスープの基本素材となるものを指す。主としてソースの基本素材となるフォンと共にフランス料理の味の基本となるが、野菜から出る甘みがソースの味を邪魔するのを心配する必要がないので、フォンと比べて野菜の味をより強く出す。牛、鶏、魚などの動物質と野菜などをともに長時間煮込んで作るが、この全体がポトフ、汁の部分を取り出したものがブイヨンである。
なお、日本では商品化された固形調味料の名称としての印象が強いが、ブイヨン、フォンはそれぞれ出汁の中でも異なる概念であり、コンソメに至っては出汁の部分を徹底的に洗練させたポタージュの一ジャンルであることに注意を要する。


日本では固形ブイヨンまたは固形コンソメなどと称して、エキスを顆粒状またはキャラメル状の固形に乾燥させた物が販売されている。主に、コンソメなどのスープ料理に使用されるが、顆粒状の物は料理の下味に使用される事が多い。また、肉じゃがなど煮物料理にも使用される事がある。
料理によっては塩味の強い料理でも、塩分を控えたいときなど隠し味として使用すると減塩しても美味しく食べられることもあるため、高血圧の人の料理に使われる事もある。


イタリア料理では同種のものがブロードと呼ばれている。使用する材料により肉のブロード(brodo di carne)、魚介のブロード(brodo di pesce)、野菜のブロード(brodo di verdure)に大別される。他の料理の素材として使う他に、そのままスープとしても供される。
Wikipedia「ブイヨン」より