さめないすーぷ

サムゲタン(蔘鷄湯、삼계탕)は韓国・北朝鮮の代表的なスープ料理のひとつ。鶏肉に高麗人参、もち米などを入れて煮込んだ栄養食である。

熱いスープ料理であるが夏の料理として知られ、専門店も多い。ちょうど日本の土用の丑の日におけるウナギのように三伏の日に食べると健康によいとされる。このため夏の間だけ提供する食堂が多いが、専門店では一年中食べることができる。
料理自体の歴史は古くはない。丸鶏を水炊きして塩などで食べる料理ペクスク(白熟)と、もち米で作る粥がひとつになってできたタックク(鶏肉のスープ)がサムゲタンの原型とされるが、これが文献に登場するのが1920年代である。[要出典]やがて粉末で入れていた高麗人参が丸のままとなり、鷄蔘湯(ケサムタン)と呼ばれていたが、人参の効能を強調するために蔘鷄湯(サムゲタン)とされた。これも30〜40年前のこととされている。
ペクスクはサムゲタンと似た料理であるが、鶏肉をスープから出して皿に乗せて供することや、肉を食べた後にスープで炊いた粥が出てくることなどが異なる。

サムゲタンは材料さえ入手できれば家庭でも簡単に作ることができる。鶏肉は、もちろん韓国内ではサムゲタン用に若鶏を処理したものが販売されており、日本の韓国食材店でも冷凍ものを扱うところがある。調理品のレトルトパックも販売されていて手軽に味わうことができる。専門店では、烏骨鶏の肉を用いたオゴルゲタン(烏骨鷄湯、오골계탕)や漆の木と一緒に煮込んだオッケタン(漆鶏湯、옻계탕)を出すところがある。通常のものより栄養価が高いとされ、値段も高い。 参鶏湯は鶏一匹を丸ごと入れ作るので、結構カロリーが高い(レトルトで一人前とされている800g入りで720kカロリー。大象ジャパンが輸入している製品の場合)。そのため、夏バテで疲れているとき疲労回復として、よく食べられている。


作り方・食べ方
若鶏の腹から内臓を出してきれいにし、そこに高麗人参と洗ったもち米、さらに干しナツメ、栗、松の実、ニンニクなど薬膳料理の食材としてよく知られたものを詰めた後、水に入れて2〜3時間じっくり煮込む。煮込む際に長ネギなどを加えることもある。ひとり1羽ずつ、熱々のスープに入れてトゥッペギ(小さい土鍋)で供する。
調理時に味付けはほとんど行なわず、食卓で塩・コショウ、キムチなどで味を整えて食べる。小皿に塩を入れ、少量のスープで溶き、そこに肉片をひたすという食べ方もある。よく煮込むため簡単に骨がはずれ、また軟骨や小骨まで食べることができる。スープを残し、そこにご飯を入れることもある。
Wikipediaサムゲタン」より