さめないすーぷ

石のスープ(ポルトガル語:Sopa de pedra)は、
ポルトガルに伝わる民話。そしてそのエピソードから、協力を集めるための呼び水の比喩にも使われる。似た形の民話はヨーロッパ各地にあるが、北ヨーロッパでは石の代わりに釘、東ヨーロッパでは斧が使われている。
アレンテージョ地方発祥の同名の伝統料理。

飢えた旅人(僧侶とも)が集落にたどり着き、民家に食事を求めて立ち寄ったが、食べさせるものはないと断られてしまった。 一計を案じた旅人は、路傍の石を拾うともう一度民家にかけ合った。「煮るとスープができる不思議な石を持っているのです。鍋と水だけでも貸してください」
興味を持った家人は旅人を招き入れた。旅人は石を煮始めると「この石はもう古くなっているので濃いスープになりません。塩を加えるとよりおいしくなるのですが」と説明した。家人は塩を持ってくる。
旅人は同じようにして、小麦と野菜と肉を持ってこさせた。 できあがったスープは見事な味に仕上がっていて、何も知らない家人は感激してしまった。旅人はスープのできる石を家人に預けると、また旅立っていった。

石のスープ(ソパ・デ・ペドラ)は、具沢山のスープである。赤いんげん豆、玉葱、にんにく、ローリエ、にんじん、じゃがいも、ソーセージ(ショリッソまたはサルピカォン)がほぼ必ず入る他、セロリ、リーキ、さやいんげん、トマト、マカロニ、ベーコン、豚足、燻製ハム、パセリまたはコリアンダーリーフが入ることもある。現在ではアレンテージョのみならずポルトガル全国で親しまれている。
Wikipedia「石のスープ」より